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大将がカウンター目の前の七輪で、大きなナスを
炭火でいきなり焼き始めた。
 
瑞々しくハリのあるナスが、だんだんクターッと
なっていくのが、見ていて分かる。
しばらくして、焼き焦げもとともに、クタクタになった
そのナスを、炭火から下ろし、一瞬で、皮を剥いて、
素敵な一品として目の前に・・・。
 
ナスの甘味と、ミョウガのほろ苦さ、出汁の旨さ・・・
が絶妙な逸品・・・。
 
(8月28日 若山博士Facebook投稿)
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素材の味を活かした日本らしい料理、焼きなす。美味しそうですね。
 
実は、ナスは、インド発祥の野菜で、インドでは「王の野菜」といわれるほど
重要な野菜とされています。そこからどんどん広がっていき、今では世界各国で、
ナスが食べられています。
 
日本では、先ほどの焼きナスや、ナス田楽など、シンプルな形で食べられることが
多いナスですが、世界ではどのように食べられているのでしょうか。
 
中国では、魚香茄子(ユーシャン・チエズ)が有名です。日本で食べられている
麻婆茄子は本来はこの魚香茄子です。大きな違いは魚香茄子には砂糖と
入っています。辛いひき肉のあんがナスによく合いますね。
 
イタリア料理にもたくさんナスが使われています。その中でも特に有名なのは、
ナポリ料理のナスのパルミジャーノです。薄く切ったナスを素揚げしたものを
敷き詰めその上にトマトソース、パルミジャーノとモッツァレラチーズを乗せ、
またナスを敷き詰め…と繰り返して、層状にして焼き上げます。ジューシーで
食べごたえのある逸品です。
 
ロシアでは、ナスやズッキーニニンジンタマネギなどを細かく切ったものを
トマトソースで炒めた、ナスのイクラという料理が有名です。グリルした鶏に
ソースの代わりにかけても、ブイヨンを加えてスープにしても美味しいですよ。
 
最後に、トルコ料理である、パトルジャンサラタスを紹介します。これは、十分に
焼いたナスの中身の白い部分だけを、ペースト状になるまで潰し、それにレモン、
オリーブオイル、おろしニンニクなどを入れて混ぜて作ったディップソースです。
パンにつけて食べたら、何枚でも食べられそうですね。
 
 
世界中で愛されているナス。
一番美味しい季節に、いろんな国の料理で楽しんでみるのはいかがでしょうか。