鱧(ハモ)は梅雨の水を飲んで旨くなるという。
大阪『のぐち』の大将が、「でもね、梅雨前の今でも
脂の乗る前で美味しいんですよ」と説明してくれた。
 
カウンター越しに骨切りしたばかりの鱧を
出汁を張った鍋で女将が目の前でレタスとともに
しゃぶしゃぶにしてくれる。
「鱧のしゃぶしゃぶ」を頂いた。
 
一口すれば、大将が言うように、あっさりした鱧の
先から、あっさりした旨みが滲み出てくる。
その旨みを、ポンの爽やかさと一味唐辛子の刺激が
包み込んで、口の中が喜びで満ち溢れる。
 
(6月2日 若山博士Facebookより)
 
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梅雨から夏にかけて旬のハモ。とても美味しそうですね!
 
若山博士は、過去に放送されていたラジオ「食の情報最前線」で、
麻布にある有栖川清水を訪れ、湯引き、焼き、寿司、鍋の4種類の
食べ方で、ハモを味わいました。
ハモが美味しすぎて、つい笑ってしまう博士の様子を
是非聞いてみてください!
 
 
ラジオ番組の中で、博士はハモの栄養分について解説しています。
ハモは白身魚の中でも脂肪分が多いため、脂溶性ビタミンを多く
含んでいます。中でも、ビタミンAが豊富です。ビタミンAは、
目に良いことは有名ですが、皮膚の保護もしてくれるので、
美肌効果も期待できます。
 
また、不飽和脂肪酸である、EPAとDHAが多く含まれています。
EPAはコレステロール低下、血栓の防止などの効果があります。
DHAは、学習能力や記憶力を向上させてくれる働きがあります。
ハモには、コンドロイチン硫酸というものも含まれていて、
軟骨や関節などの弾力を維持する働きがあります。
 
ところで、ハモと祇園祭には深い関わりがあることをご存知ですか?
 
京都の八坂神社の祭礼で、7月1日から1ヶ月間行われる、祇園祭。
この祇園祭ではハモが大変重宝されるのです。なぜなのでしょうか?
 
実は、昔の京都は交通の便が悪く、7月という真夏の時期に鮮度のいい魚を
手に入れることは難しかったのです。そんな中、生命力の強いハモは、
長時間水から離れていても生きた状態で京都に運ぶことが出来ました。
しかも、ハモは梅雨の水を飲んで、美味しく成長すると言われている魚。
 
7月はちょうどハモが一番美味しくなる時期なのです。そのため、
よく祇園祭ではハモが食べられるようになり、今では、欠かせない存在と
なりました。
 
これから気温がぐんぐん上昇し、ついついバテ気味になりがちですよね。
ハモを食べて、生命力を分けてもらい、暑い夏を乗り切りましょう!