ヨーロッパでは今、いわゆる「馬肉混入問題」が大きな話題になっている
ようです。
ことの発端は、ハンバーガーやラザニアなどの冷凍食品で、牛肉100%
の表示があるものに馬肉が混ぜられていたことが分かり、アイルランドの
食品安全庁が、先月15日にその事実を発表したことによります。
問題の製品には、オランダやフランスなどの会社が関わっているとのこと
で、ある種の国際問題にも発展しそうな様相を呈しています。
といいますのも、特に大きな問題になっているイギリスでは、そもそも馬肉
を食べる習慣がない(アイルランドも同様)そうで、馬肉を食べる習慣のある
フランスやオランダとの"温度差”がその背景にあるようです。
実は私も、いちばん最初にこのニュースに触れた時に「偽装はダメだけど、
馬肉ならば別にいいじゃん。大した問題じゃない。」と思っていたのです。
が、そこが大きな勘違いで、馬肉を食べる(というよりは大好きな)一日本人
の感覚で判断したためで、馬は「人類の穏やかな友で、気高いアスリート
だと考えられている」(National Geographic Newsより)イギリスにおいて、
馬を食べるなど「とんでもない!」ことなのだそうです。
そういえばごく最近、タイでもまだ「犬食文化」が根強く残っていることを
知りましたが、これも食文化の違いとしか言いようがありません。(まぁ、
日本人もその昔は食していたようですが・・・)
先のニュースは「偽装したことが問題であって、食文化の違いが問題では
ない」と言われればそれまでですが、食の国際化の中でよく話題になる
"ハラルフード"にしても、宗教や民族習慣の違いは、実は大きな意味を
持っている、ということを再認識させられた良い機会となりました。
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