冬の料理の定番といえば「鍋」。なかでも”おでん”は、いつも人気メニューの
上位にランキングされ、この時期はどのコンビニに行っても必ずおいてある
日本のまさにソウルフードですが・・・東京で食べられる一般的な“おでん”を、
「大好きですか?」と聞かれると、私の場合、少し考えてしまいます。
と言いますのも、酒の肴にしても、ご飯のおかずにしても、どこか中途半端な
感じがするモノだと思うからです。
実は昨夜、仕事の関係の面々が集まった飲み会があったのですが、そこで
頼んだ“静岡おでん”、これは「大好きです!」とはっきり答えられる”おでん”
のひとつだと思っています。
なぜフツーの“おでん”はダメで、“静岡おでん”なら良いのか。それは見た目と
味付けにあると思うのです。
一般的な“静岡おでん”は、「味、しっかり沁みてます」と言わんばかりの色黒
で、盛りつけられた後にパラリと振りかけられる“だし粉”(と、場合によっては
青海苔)が、食欲中枢を刺激してきます。だしに鶏ガラを使っている店もあり、
もちろん、見た目に負けない味の濃さがあるので、酒の肴にもなるし、ご飯の
おかずにもなるのです。
少し調べてみると、関西では通常の“おでん”と、いわゆる“関東煮”とは別もの
だということがわかりました。”おでん”の方は、昆布でとっただしに薄口醤油、
”関東煮”(または関東炊き)の方は濃口醤油が中心で、私の身近なところで
いうと、新宿にある名店「お多幸」の“おでん”がそれで、“静岡おでん”ほど黒く
はないものの、しっかりとした味付けがされています。
ところで、なぜ東京の一般的な”おでん”は、そばやうどんの汁などと違って、
色黒ではないのでしょうか?
その理由を探るのは、また次回にしたいと思いますが・・・私は、なんとな~く
あのまっ白な”はんぺん”に理由の一端があるような気がします。(笑)
真っ黒く煮込まれた“はんぺん”って、あまり良いイメージないですものね。
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