料亭 菊の井で、焼き物として「カマス杉板焼き」を頂いた。
 
出された杉板の端に火がくすんでいる・・
そこから、杉の焼ける良い香りが漂う。
これだけで、この初めての経験に身が震えてしまう。
 
そおっと、杉板を剥がすと、そこには、見た目で
美味しいカマスが・・・椎茸がアクセント。
一口すれば、ホワーッと杉板の薫りが広がり、
その後から、上品なフワッとした、カマスの白身が
追いかけてくる。
噛みしめれば、即席の軽い燻製のような複雑な旨みが
ドンドン口の中に広がっていく。
 
(11月14日 若山博士Facebookより)
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今が旬のカマス。杉のいい香りと相まって、とても美味しそうですね。
 
博士が訪れたこの店は、京都に本店を構える京料理の料亭。
実は以前、博士のラジオ番組で菊乃井の主人である村田吉弘さんにゲスト
出演していただいています。とても美味しそうなおせち料理をご提供いただき、
若山博士がおせちにまつわる老いない食べ方を解説しました。
 
[過去放送内容は下記URLのYou Tubeから視聴できます]
■2011年12月04日「おせち(1)」ゲスト菊乃井 主人 村田吉弘氏
■2011年12月11日「おせち(2)」ゲスト菊乃井 主人 村田吉弘氏
■2011年12月18日「おせち(3)」ゲスト菊乃井 主人 村田吉弘氏
■2011年12月25日「おせち(4)」ゲスト菊乃井 主人 村田吉弘氏
 
村田さんは、日本料理アカデミー理事長として、和食を世界無形文化遺産に
登録する動きの旗振り役的な存在の方なのです。その努力も実り、10月22日、
事前審査をするユネスコの補助機関が、和食の無形文化遺産登録を勧告しました。
 
今年の12月上旬には正式に登録が決定する見込みです。この登録では、
いわゆる会席料理ではなく、古くからある日本の一般的な家庭料理としての
「和食」が登録されます。
 
政府がユネスコに登録申請した「和食」の特徴は、大きく分けて4つあり、
【1】地域に根ざした多様な食材とその持ち味を生かした調理方法
【2】「一汁三菜」を基本とする理想的な栄養バランスと、うまみを上手に使った健康的な食生活
【3】食事の場で自然の美しさや四季の移ろいを表現していること
【4】正月などの年中行事と密接に関わり、家族や地域の絆を深めてきたこと
だそうです。
 
しかし、最近では、少ない食材で栄養バランスもバラバラ、季節感のない
食事を一人で食べる、といった生活を送ってしまっている人も少なくないはず。
「和食」の文化遺産登録を機に、今一度食生活を見直してみてはいかがでしょうか?