厚生労働省がこのほど発表した2011年の[国民健康・栄養調査結果]によると、

「この1年間に生鮮食品の入手を控えたり、入手できなかった理由として、『価格

が高い』と回答した者の割合が30.4%と最も高く、20~40歳代では4割以上」に

達することが明らかになったとのことです。

(厚労省の調査結果に関してはコチラ

これは、他の要因―生鮮食料品店への アクセスが不便10.4%、買って も調理

できない3.5%と比べてもダントツに多く、特に若い世代に多いことが、この国の

未来を考えた時に危惧を感じさせます。

生鮮食品を「高い」と思わせるということは、所得の低さが一方の要因になって

いることは言うまでもありませんが、もう一方では「安い」加工食品を安易に摂って

いるという実態につながっていると思われます。

「野菜?いつも食べてるから大丈夫よ~。」といって冷蔵庫から、冷凍のミックス

ベジタブルの大きな袋を見せて微笑む、大きすぎる体のアメリカ人のお母さんの

映像を見た記憶が思わずよみがえります。随分と前の報道番組ですが。

他方、街を歩けば、あい変わらずタバコを吸っている若者が目につきます。上記

調査でも、男女とも20~40歳代の喫煙者が他の年代と比べて多いことが明らか

になっていますが、生鮮食料品が高いと思うなら、体に害を及ぼすタバコを止め、

その分のお金をちゃんとした「食」のために回して欲しいものです。

増えてゆくばかりの高齢者医療費が問題となっているこの国で、若い世代の

医療費増まで心配せねばならないとしたら、本当に国民皆保険制度の破たんが

現実味を帯びてきます。

ちょうど今、国政選挙の最中ですが、「いつもあの人(党)にいれているから」とか、

「日頃世話になっているから」とか、「仕事につなげてくれるから」といった、目先の

安定や自身のことで考えるのではなく、先々のことまでを考えて任せられる人や

政党に投票したいものです。

かの20~40歳代が、本当に健やかに生活でき、元気に働くことができる環境こそ

が、明るい未来へつながってゆく途だと思うからです。