先日発表された2011年の総務省「家計調査」で、家庭での購入額において

主食のコメが始めてパンに抜かれるという結果が出たそうです。

調査によると、2人以上世帯(農林漁家世帯除く)のコメ購入金額は

前年比で4.2%減の2万7777円。一方のパンは、微増の2万8371円だった

とのことです。

この2万7777円という数字。kgに換算すると、いったいどのくらいの量になるのか、

農水省が出している米の小売価格統計の、23年度の全国平均額から換算すると

なんと63kg弱という数字となりました。

これをさらに、1日あたりの量にすると173g程度。1世帯で1合と少しという量です。

もちろん、これはコメを買ってきて家で食べた時の数値であり、お弁当やおにぎりを

お店で買ったり、外食でのコメ消費などは含まれていませんが。

ところで最近、たまたま江戸時代のいろいろな生活指標を調べる機会を得、

もちろんそれらは食生活にも及びましたが、江戸時代の1日一人分のコメ消費量は

なんと5合(!)だったとのことです。

「どんだけコメ喰っとったんじゃい!」と思わず叫びたくなるような量ですが、

下級武士の扶持なども、1日5合が基準だったようです。

かくして、現代人がいかにコメを食べなくなったのか、

こんなことからも窺い知ることが出来ます。まあ、5合は多すぎると思いますが。

さて、そろそろ新米の季節を迎えます。立秋を過ぎたとはいえ、まだまだ夏真っ盛り

といった感がありますが、店頭にはすでに九州あたりの新米が並び始めています。

普段、雑穀米を食している人たち(私も含めて)も、この時期だけはホッカホカの

「白いご飯」が食べたくなるのは、日本人のDNAでしょうか?

最後に、研究所からのお知らせです。

若山博士が書きためてきた様々な「食材」に関する情報を、コンパクトにまとめた

[ためになる食材辞典]をアップしました!

かなり色々な食材について知ることができ、例えば米ひとつをとっても「うるち米」、

もち米」、「玄米」、「雑穀米」と4種に及んでいますので、様々な局面で皆様にも

ご活用いただけるのではないかと思っています。

また今後も内容の拡充を図っていく予定ですので、どうぞご期待ください。