しばらくご無沙汰してしまいました。(汗)

といいますのも、この10月の第一土・日(6・7日)は、研究所として2回目

の出展となる「東京都 食育フェア」に参加させていただいていたためです。

(でも、それからもう2週間以上が経とうとしていますが・・・)

このイベントは年1回、大体10月の「体育の日」前後の土・日に、代々木

公園のけやき並木で行われ、「食育」に関連する100以上の数の団体が

テントで展示や試食、販売などを繰り広げるというものです。

我らNPO法人 食の未来研究所の出展内容については、こちらのサイト

を参照いただきたいと思いますが、今日は、その「食育フェア」会場で

目に留まったモノをご紹介します。

それは”寺島ナス”という、伝統的な江戸東京野菜です。

イベントでの情報は、こちらの野菜ソムリエ KAORUさんのブログ

詳しく書かれていますので、参照いただきたいのですが (KAORUさん、

勝手にリンクを貼らせていただきましたことをお許しください)、このナス

「小ぶりな割には、うまみがギューッと詰まっていて、揚げても焼いても

美味しい」とのことです。残念ながら、フェアの現場での試食は無かった

(と思います)のですが、機会があればぜひ食べてみたいと思います。

ところで、野菜や果物の品種改良は相変わらず盛んで、年々あたらしい

ブランドの野菜やフルーツが店頭に並びますが、少し気になるのは、

そのどれもが、必ず「柔らかくて」「みずみずしく」「甘い」という傾向にある

ということです。

よくTVのグルメ番組で、それらの食材を求めてタレントさんが畑に出向き

収穫したばかりのモノを食べて「甘~い」とコメントする、お決まりシーンに

出くわしますが、これは「甘いもの」=「美味しいもの」という非常に単純化

された論理で語られている、ある意味で危険な傾向であると思います。

ここからは私の好みの話になるのですが、例えばトウモロコシ。随分以前

から市場に出回っている、やたらに甘くて水っけだけは多く、柔らか~な

トウモロコシをけっして私は美味しいとは思いません。

これは子供の頃に食べた、少し固めの歯ごたえで、噛んでいるうちに徐々

にうまみが口の中に広がっていくトウモロコシを、とても美味しいと思って

食べた記憶があるためで、味付けは醤油でも塩でも、咀嚼していくうちに

口の中で味が混ざり合い深くなっていくというものでした。

今、そんなトウモロコシはとんと見かけませんが、あれこそが本当の味だ

と思っている人は私だけではないと思います。

かくして、伝統野菜をはじめとする昔の食材の全てが良いとは言いません

が、野菜や果物の”本来の味”を知り、再度見直してみるというのは、とても

大切なことだと思います。寺島ナスを育てている方には、ぜひとも頑張って

もらいたいと思います。

・・・そして、どなたか、どうか甘くないトウモロコシを見かけたら(食べたら)、

ぜひご一報くださいませ。 よろしくお願いいたします。(笑)